舞台の上で

 

 2012年度の学事暦ではクリスマス礼拝後、終業日までに数日の保育日がありましたので、多くの方とクリスマスの感想を交わす機会がありました。
 その中のお一人、年中・すみれ組に末の子が在籍しているMさんは、
「 (来年、息子が卒園すると) 今年のひよこさん (年少・ひよこ組) が年長になった時のページェントを観られないと思うと寂しいです」 とおっしゃいました。
 Mさんは毎年、クリスマスページェントを楽しみに温かく見守ってくださるお母様ですが、今年のページェントを観ながら、ふと、そう思われたのでしょう。
 私はこの言葉を伺い、幼稚園はこのような方たちの温かいまなざしによって支えられているのだと心から感謝しました。

 

 相愛幼稚園のクリスマス礼拝はページェントを捧げる礼拝です。
 聖書のイエス・キリスト降誕の場面を全園児が演じ、世界でいちばん初めのクリスマスの出来事を追体験することで、園児一人ひとりが神さまの深い愛を感じ、感謝する礼拝でありたいと願っています。
 さらに、クリスマス礼拝に集う大人 (保護者、保育者、旧教職員、相愛教会員…) は、神さまの愛と栄光を讃える聖歌隊として、歌をもってこの礼拝に奉仕する者です。
 ですから、このクリスマス礼拝にはお客様や傍観者は一人もいません。そこに集うすべての人たち、つまり、子どもたちは二千年前の出来事を演じる者として、また、大人はそれを支え、讃える者としてあるのです。

 

 そして、このクリスマス礼拝のかたちは相愛幼稚園の保育の心を表したものでもあります。
 保育の営みはすべてが舞台上のことであり、そこにお客様や傍観者は一人もいないのです。幼稚園で起こるすべてのことは、 “わたし” の出来事であり、そこに集うみんなの出来事なのです。それは、他人事 (ひとごと) は何ひとつないという生き方であり、相愛幼稚園が大切にしている保育の心です。

 

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                           「 その光は、 まことの光で、 
                                        世に来て すべての人を
照らすのである 」

                                〔 ヨハネによる福音書 1章 9節〕

 

 

 新しい年を迎えました。
 今年もまた、 “幼稚園” という舞台の上で、在園児、保護者、保育者、オールキャストによるさまざまなドラマが繰り広げられ、その中でみんなが育ち合おうとしています。
 神さまがこの場を愛し、祝してくださること、加えて、多くの方々の温かいまなざしや篤い祈りによって支えられていることを覚え、感謝して歩む一年でありたいと願っています。

 

〔 園長 佐川 曜子 〕