夏休みが終わって新学期の始まりです。
キリスト教会では、9月の第一日曜日を振起日 ( しんきび )〔 Rally Day 〕 と呼び、ゆったり過ごした夏休みを終えて、みんなが再結集 ( ラリー ) し、心を振るい起こして、歩みだす日として守られています。

  先の地震や津波、原発事故で被災された方々や園のことを思うにつけ、つらく、重い秋ですが、相愛幼稚園は夏休みの間もそれぞれに守られ、また、みんなが集まって二学期を始められることに感謝します。
 今学期も私たちに出来ることをしっかりと果たしながら、生活を重ねていきたいと願っています。

  さて、二学期は各月に行事があって楽しみな時です。一番初めに迎えるのは、9月23日の運動会。
  毎年、毎年、「 運動会 ( だけに限ったことではありませんが… ) は、当日の子どもの様子( 成果 ) だけでなく、そこに至るプロセスが大事で、また、その後の子どもの育ちに注目しなければなりません 」 と保護者の皆さまにお伝えしている私が、今年の夏は思わぬところでこれに似た言葉を聞く者となりました。
  それは、夏休みの後半、買い物のために訪れた家電量販店でのことでした。
  日本では春の卒業・入学のシーズンと秋の運動会シーズンがホームビデオのもっとも売れる時であると言われていますから、運動会シーズンを前に、ビデオカメラ売場では派手な販売作戦を展開していました。

  「 お子様の記録として価値のあるビデオの撮り方をお教えしまーす! 」 と呼びかけている店員さんの声に引かれて、私はそちらに行ってみました。
  「 今までは運動会当日のわが子のアップばかり撮るお父さんが多かったんですよねー。でも、それじゃあダメなんですよ。全体を撮りながら、時々、わが子のアップ。そうでないと何をやっているのかわからない。それから、運動会の朝、お母さんがお弁当作りをしているシーンや開会前の子どもが緊張している様子や興奮している様子、そして、運動会後には家族の感想をひとこと入れたりするといいものができるんですよね〜。 」 と店員さん。
  「 そうですよねー 」 と話を聞きながら、私は子どもたちとの生活を思い浮かべていました。

  “ 子どもの生活は毎日が真剣勝負 ” です。  今学期もその一瞬一瞬を大切に、また、同様に前後の出来事や子どもの思い、関係性なども見逃さず、子どもたち一人ひとりの物語を紡いでいく保育の日々でありたいと思います。

 子どもは環境を通して育つ存在です。運動会の日は、思い出深い記録 ( 撮影 ) を残すことにも増して、子どもたちに惜しみない声援と温かいまなざしを注ぎ、大人のがんばる姿を見せるなど環境の作り手としてご協力くださいますように。 

〔 園長 佐川 曜子 〕 

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       聖書の言葉        

   「 神に育てられて 成長してゆくのです 」  

                 〔 コロサイの信徒への手紙 2章19節 〕 

武蔵野相愛幼稚園

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