トン トン トン 今晩一晩 泊めてください

 

  クリスマスの不思議さを子どもの言葉に託して次のように歌っている、アメリカ・アパラチア地方に伝わる民謡があります。

 

           『 イエスさまは わたしやあなたみたいな人たちのところに
    
いらしたんだって。 
          こんなにやんちゃな子どもたちのところへだよ。
どうしてかな。
                        

              救い主なのに 馬小屋でお生まれになったんだって。
      王様の宮殿じゃないんだよ。
どうしてかな。

 
        それも羊飼いや家畜に囲まれて、マリアさんからお生まれに
                なったんだって。
どうしてかな。どうしてかな。 』 

 

 相愛幼稚園のクリスマス礼拝と祝会は12月17日と18日の二日間、同じプログラムで行いました。
 礼拝で捧げるページェント( 降誕劇 )の内容は毎年同じもの( 当たり前!? )ですが、毎年、毎回、新たな感動を与えられます。
 それは、2000年前の昔の出来事ではなく、毎年、クリスマスを迎えるたびに私たちに喜びと感謝をもたらしてくれる嬉しい知らせです。

 

 キリスト教主義幼稚園や教会学校で演じられる降誕劇にはヨセフとマリアの 「宿探し」 の場面があります。

   ヨセフ・マリア 「 トン、トン、トン、宿屋さん、今晩一晩 泊めてください 」
     宿 屋   「 うちは もう 満員です。ほかの宿屋を探してください 」

 このやりとりが何度か繰り返されます。しかし、どこの宿屋もいっぱいでヨセフとマリアの泊まる余地は無く、とうとう二人は馬小屋に泊まることになるのですが・・・

 

 12月18日(土)の礼拝では ヨセフとマリアが宿探しをするシーンでこんなことがありました。

ヨセフ・マリア 「 トン、トン、トン、宿屋さん、今晩一晩 泊めてください 」 に対して、 年少・ひよこ組のJ君が 「(うちに泊まって)いいよ!」 と答えたのです。

                                  
 あっと思いましたが、この日はJ君の 「 いいよ!」 の声よりも 「 うちはもう満員です。ほかの宿屋を探してください 」 と答える宿屋さんの声の方が大きくて、いつも通りに劇は進んでいきました。
 しかし、私はこのとき、J君の「 いいよ!」の返事と共に “わたしのために生まれてくださった救い主” がこの場に降りてきてくださったように感じて、温かい気持ちになりました。

 

 身重の妻とその夫が 「 今晩ひと晩 泊めてください 」 と懇願するのに対して、台詞としての返答ではなく、 「 いいよ!」 と、自分の感性で答えたJ君。
幼な子ほど神さまに近い存在といわれるのは、このような感性を指していうのでしょう。

 

 弱く小さな存在を通して神さまの御心を現してくださったクリスマスの出来事。
 その喜びと感謝に押し出され、新しい年も幼な子との生活を丁寧に重ねてまいりたいと思います。

                                                                            〔  園長 佐川 曜子 〕

 

 

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           「今日 ダビデの町で、 あなたがたのために 救い主がお生まれになった。   

                                                              この方こそ 主メシアである。」

                           〔ルカによる福音書 2章11節〕