デジカメ愛好者の私が思うこと

 

 2月9日の年長礼拝では卒園前のメッセージとして、「相愛」の精神を子どもたちにわかりやすく真壁牧師が語ってくださいました。
 そして、礼拝後は卒園アルバムの一ページを飾る写真として、会堂での記念の集合写真をアルバム係のお母様に撮っていただきました。

 

 翌日、アルバム係のお母様が、
 「なかなか難しいですねぇ。40〜50枚、撮ったのですが、全員がバランスよく(前を向いている、目を閉じていないなど)撮れているものを選ぶのは…」とおっしゃいました。
 この時、係のお母様が使っていたのは一眼レフの立派なデジタルカメラでした。
 少しでも良い写真を…と願う親心は痛いほどわかりますが、フィルム代不要のデジカメだから40〜50枚も撮れるのですね。昔のフィルムカメラなら、せいぜいその10分の1の4〜5枚位なのでしょうか…。

 

 また、フィルム代不要とともに撮影した写真を液晶モニタですぐに確認できることがデジカメのもうひとつの大きな特徴です。ですから、近頃の子どもたちは写真を撮るとすぐに「見せてー!!」といいます。そこで、大人なら再生した画像が気に入らなければ、大抵はすぐに削除するのではないでしょうか? けれども、私は幼稚園の子どもに再生画像を見せた時、「消して(消去して)」と言われた経験は今のところまだありません。消去機能の存在を知っている子も知らない子もいるのでしょうが、大人よりも子どもの方がそこに写し出された自分を受け入れる力があるのかもしれません。

 

 最近、消去操作で評判のいいデジカメは独立した消去ボタンがあり、すばやく、気軽に消去できるものだといいます。
 また、機能的には手ぶれ補正がついていたり、顔が美しく撮れる「美肌モード」のついているものなど、かっこよく、素敵に、失敗なく撮れ、もし、写りが気に入らない場合はすぐに消去できるものがデジカメの主流になっています。

 

 しかし!!
 保育の営みにおいて大切にしていることは日々進化するデジカメ機能とは全く相反するものです。

 

 毎年、二月から三月にかけては、この一年の成長をどの子にも見ることができる嬉しい時です。
 それは、嬉しかったことや楽しかった経験の積み重ねがその育ちをもたらしたのと同様に、失敗や間違い、友だちとのトラブル、自分にとって不都合なことなど、消去キーを押して消去してしまいたいような事柄とも向き合って、乗り越えたり、ゆるされたりしてきた軌跡がもたらした子どもたち一人ひとりの成長なのです。
 相愛幼稚園ではこれからも子どもたちのこのような人間らしい揺れをも大切に受けとめながら保育を続けていきたいと願っています。 

 

  保護者の皆さまには今年度も保育に対するご理解とご協力をいただき、心から感謝いたします。 

〔 園長 佐川 曜子 〕

 

           CIMG5662 ho.jpg                                                                                        「ハイ、チーズ!!」                                                             

              思い思いのポーズをとる年少の子どもたち  

                          (デジカメで撮影)