台風とりんご

 

 10月8日(木)、台風18号の接近により相愛幼稚園は臨時休園にいたしました。
 この日は真壁牧師を迎えての「聖書の会」が予定されていましたので、真壁牧師にも臨時休園の連絡を入れました。すると、真壁牧師は「はい、わかりました。かなり強い台風のようですし、園児の安全が最優先ですからね。」とおっしゃった後、「私は今、青森のりんごが心配です。」と付け加えられました。

 

 私は前日からこの台風に関して、各所から相次いだ「相愛幼稚園は明日の保育は通常通り行いますか? それとも、休園にしますか?」の問い合わせに「台風の勢力、園児と保護者の通園の安全性、教師たちの通勤の足の確保」など、至近のことばかりに気をとられていました。それなのに、真壁牧師はかつて牧会をしていらした青森の地のりんごにも心をかけておられ、私はハッとさせられました。

 今回の台風18号において、青森のりんごは大きな被害を受けていないようで、ほっとしていますが、岩手県や長野県などではりんご被害も大きく、生産者のことを思うと心が痛みます。

 

 さて、りんごといえばいろいろな種類がありますが、みなさんはどの品種をお好みですか?
私は太陽の光をたっぷり浴びた「サンふじ」が好きです。
この美味しいふじりんごをさらに美味しく育てている生産者がいます。
 「はとらずりんご」 ご存知ですか?
 「葉取らずりんご」と書きます。読んで字のごとく、葉を摘まないりんごです。
 青森県の中央部、津軽平野の東端に位置する浪岡町の浪岡農業協同組合では、美味しさを追求して「葉取らず」さらに「回さずりんご」を開発して20年以上になります。
 一般的なりんごの栽培では、外見を良くするために実の周りの葉摘みをし、りんごに色ムラができないようにまんべんなく日光が当たるよう、実を回す作業を行います。そうして出来た見栄えのよい真っ赤なりんごは高い価格がつくからです。しかし、必要以上の葉を取ると、葉の光合成によって作られる栄養分がりんごに蓄えられず、また、実を回すことでつるがよじれて栄養が流れにくくなります。だから、本当は葉を取らず実を回さない方が美味しいりんごができるのです。 りんご

 

 果樹園は果物の育つ場。                                  

 幼稚園は子どもの育つ場。

 

 育ちの場に関わる者として、色むらができようとも味と自然にこだわり、りんごの持つ本来の美味しさを最大限に生かそうと「葉をとらず、回さず」育てているりんご                                 生産者の心意気に大い共感しています。                                                 

〔園長 佐川 曜子〕