ぐんぐん育て 相愛の子どもたち

 

 子どもたちの運動能力低下が叫ばれる昨今、遊びを中心にした保育をしている園出身の子どもたちの運動能力は、そうでない保育形態の園の子どもたちよりも高いという調査の結果があることをご存じですか。


 我が相愛幼稚園の子どもたちも、この例に漏れず、保育年数を重ねるごとにめきめきと体力をつけ、運動能力がアップしています。

 

 二学期が始まってから運動会までの日々、午前中、たっぷりと自由な遊びを楽しんだ子どもたちは、その後、園児みんなでホールに集まって、玉入れや綱引き、ダンスをしてからお弁当を食べました。

 玉入れも綱引きもいろいろな組み合わせで対戦するのですが、その日(9/14)は、年長・ばら組VS教師の綱引きでした。三日前に同じ対戦をした時、思いのほか力強いばら組に辛勝した教師たちは、この日、侮れない気持ちで心を合わせて(実習生3名も加わって)綱を引きました。

 綱は中央の印のテープの上を行ったり来たり、一進一退の好勝負。じゅうたん階段に座っているすみれ組とひよこ組の子どもたちも「頑張れ、頑張れ!」と必死の応援です。


 ピーッ! ホイッスルが鳴って、綱引き終了。結果は、ばら組の勝ち! ばら組の子どもたちは飛 び上がって喜び、反対に教師たちはガックリと肩を落としました。私は、ひどくしょんぼりして涙を拭いながら(拭うふりをして!?)ひよこ組の子どもたちの座っているじゅうたん階段のところへ戻りました。


 すると、ひとりの女の子が「これで拭いて」と涙を拭うためのティッシュを素早く私の目の前に差し出しました。
 別の子は「負けたり、勝ったりするんだから、そんなにがっかりしなくてもいいんだよ」と言ってくれ、別の男の子は「先生、明日僕がいいものを持ってきてあげるからさ!」と言って慰めてくれました。

 私はこの場にいながら、勝利の歓喜に沸くばら組の力強さに頼もしさを感じ、ひよこ組の子どもたちの「人の気持ちに寄り添う優しい心」に触れ、何ともいいがたい嬉しい気持ちになっていました。

 勝負は目に見える結果ですが、幼稚園で一番小さいクラスのひよこ組の子どもたちの心の中に”人への配慮”という目には見えない”心の育ち”を実感したひとこまです。

 

 成長の秋、たくさん遊んで体力・知力をつけ、仲間との生活を通して人を思いやる優しく、しなやかな心を育んでほしいと願っています。

 心も体もぐんぐん育て、相愛の子どもたち!

〔 園長 佐川 曜子 〕