命名 ハッピー

 

 新年度から私たちの仲間に加わった水色のセキセイインコ。始業礼拝で子どもたちに紹介し、一週間、この小鳥の名前を公募したところ、設置された投票箱の中に17の“名前の候補”が入りました。4月14日(金)夕、全教職員で協議、検討の結果、満場一致で“ハッピー”に決定しました。
 これは、「園や子どもたちに幸せを!」と、あるお母さんが考えて、提案して下さったものです。
 早速、翌週の初め、17日の月曜日、全体集会を開いて、「小鳥の名前はハッピーに決まりました」と子どもたちに報告しました。
 天に召されたピーちゃん同様、可愛がって下さい。どうぞ、よろしく!!

 

 さて、この名前が決まるまで、庭で砂遊びをしながらも、小鳥のことを話題にしている子どもたちもいました。
 「虹色ピーちゃんっていうのはどう?」
 「私は、みるちゃんがいいと思うわ」
 「絶対にあおとり(青鳥)!」
などなど。
 今回の名前決めに関して、園児も大人(親や保育者)もさまざまな思いをもって、小鳥の名前を考えました。
 実は、私も“はこべえ”という名前を書いて入れたのですが……。
 それは、「セキセイインコははこべなんか食べないよ」という小鳥屋のおじさんの言葉に反して、はこべの大好きな小鳥になって欲しいという願いを込めたのです。
 でも、これは落選でしたけれど……。


 小鳥の名前決めに関しても、子どもから大人までそれぞれが名付け親になるべく、願いを込めているのですから、ましてや、ご自分のお子さんにはどのご両親も最大の願いを込めて、期待して命名なさっていらっしゃることでしょう。
 子どもたちはその名前と共に生きています。
 4月の子どもたちは、ご両親の期待通りの姿であったでしょうか。

 

 子どもたちはどの子も期待に応えて生きようとする存在です。期待されることは嬉しいことですが、新学期、特に、新入生にとっては期待に押しつぶされずに、自分らしく、自分のペースで新しい環境に慣れていって欲しいと心から願っています。幼稚園は“自分らしく、自分のペースで”が保障されている場なのですから。

 

 今、幼稚園に行くことを渋って泣いている子のお母さん、疲れ気味でちょっとめげていませんか。でも、泣いている我が子に真剣に対応していた日々が懐かしいと感じる時が必ずやってきます。
 「その日はいつやってくるのですか?」と問いたい心境かもしれません。しかし、日時の確約はありません。
 只ひたすらに「信じて、期待して、待つ」のみです。子育てはそのことに尽きます。

 

 ハッピーがいるだけで、幼稚園のみんなが幸せになる。それは、ハッピーの存在そのものが私たちにとって嬉しいものだからです。それは、はこべを食べようが、食べまいが。

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 5月5日の「こどもの日」を間近に控えた今、「あなたの存在そのものが尊い」と親や身近な人たちから愛されて育つ子どもは、“極上の幸せ者”であると確信する今日この頃です。

 

〔 園長 佐川 曜子 〕