運動会が終わって、小学校の門で皆さんを送り出しているとき、相愛幼稚園の運動会に初めて参加したお父さんがおっしゃいました。
 「いゃー、楽しかったです。ありがとうございました。それにしても、幼稚園児の運動会かと思っていたら、園児以外にも出番のたくさんある運動会なんですね」と。
 そうなのです。幼稚園が主催する未就園親子の遊びの会「たまごの会」に来ている人たちにお渡しした「運動会のおさそい」のプリントには次のように書かれています。
 「相愛幼稚園の運動会は“見栄え重視の派手な演技”はひとつもありません。園児、保護者、保育者、小学生の兄姉、入園前の子どもたち、いらして下さったみんなが体を動かすことを楽しみ、心を解放する気持ちのよさを感じる運動会でありたいと思っています。」
 秋に行われる運動会は、それに続く園児募集の時期と相まって、恰好の「幼稚園PR」の場と捉えている園もあるようですが、相愛は見せるための練習はひとつもせずに運動会までの日々を楽しみながら過ごしてきました。
 相愛幼稚園では「運動会の練習をしましょう」という言葉は使いません。
 「かけっこをしましょう」「つなひきしましょう」「玉入れしましょう」「ダンスをしましょう」と言います。
 私は、幼児の生活は毎日が“本番”だと思っています。ですから、本番(当日)のための練習という意識ではなく、毎日の生活の中で経験を積み重ねていくことを大切に考えています。

 各クラスの「かけっこ」は……
 お父さん、お母さんの広げた腕の中に向かって走る年少・ひよこ組の子どもたち。
 走る距離が年少時代より少し延びて、白いゴールテープに向かって走る年中・すみれ組の子どもたち。
 カーブも含まれたトラック半周を走り抜く年長・ばら組の子どもたち。
 学年ごとの発達段階とともに、走る一人ひとりの育ちを感じるかけっこでした。

 朝早くから用具運び、テント張りをして下さったお父さん。(今年は第三小学校の田島副校長先生がテント張りの指導をして下さいました。)
 お弁当作り、競技中の手伝い、はちまきの洗濯などをして下さったお母さん。
 現職者のように運動会の初めから終わりまでサポートして下さった真壁理事や旧教職員の方々。
 そして、運動会終了後の片付けに参加して下さった会場にいらしたすべての方々。
 いつもながらのご協力に心から感謝いたします。

 二学期が始まって13日目に行われた運動会。秋分の日を含む三連休の初日、関東地方は高気圧に覆われて晴天の一日。雨の心配0%。  集まった人たちのみんなが力を出して楽しんだ、暑い、そして、熱い今年の運動会でした。

〔 園長 佐川 曜子 〕

武蔵野相愛幼稚園

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