何とも勇ましい表題ですが、これは、月刊誌「母の友」(福音館書店)4月号の特集ページのタイトルです。
この特集では、
「新入園、進級の時、新しい環境に戸惑うのは子どもだけではありません。
親だって同じなのです。
でも、大丈夫!! 子どもはどんどん成長していきます。
今までたくさんの親たちが何とか乗り越えてきたのですから、今、心配や不安を抱えているお母さん、あなただってきっと乗り越えられます」
と、心配を抱える母たちにエールを送っています。
「おむつがとれていない」
「あいさつがなかなかできない」
「集団生活に馴染めるだろうか」
など、お一人おひとりが具体的な悩みや気がかりを持っていますが、今、心配していることはほとんどの場合、数ヶ月、あるいは、数年以内に解決するものです。ですから、子どもの“できない”部分を気にしてあせるよりも、成長した部分に目をとめ、それを喜ぶ方がずっと楽しく、子も親も幸せです。
さて、4月13日金曜日の午後、私たちの園では教会よりも少し遅れて、5歳児のばら組、4歳児のすみれ組と教師たちで「イースター礼拝」を守りました。
昨年度末の礼拝では、「十字架につけられたイエスさま」のところで話が終わっていましたので、進級したばら組の子どもたちにとっては、嬉しい復活の話でした。けれども、3月の礼拝に参加していなかったすみれ組の子どもたちのために、語り手であるN先生は、イエスさまが十字架につけられた場面からもう一度話をして下さいました。
その日、礼拝を終え、イースターエッグをもらって帰り支度をしていると、すみれ組のA君がぽつりと言いました。
「イエスさまが十字架につけられた時、一番悲しかったのは、ヨセフさんとマリアさんだよね」と。
A君はクリスマスの降誕劇のことを覚えていて、ヨセフを父、マリアを母として馬小屋で生まれたイエスさまのことに思いを巡らせていたのでしょう。
すごい感性だと思いました。
“子どもはどんどん成長していく”って本当ですね。こんな感動が園生活にはいっぱいあります。
ちなみに「母の友」5月号のメインインタビューは「子育ては息をぬいて」です。 “喜びさがし”をしながら、子どもも大人も育ち合う楽しい園生活をめざしましょう。
〔 園 長 佐川 曜子 〕