オリーブの花が咲きました!
昨年度の年長・ばら組が卒園記念に植樹したオリーブの木にクリーム色の小さな花が咲きました。開花日数が短く、5日程度でしたので、見逃した方は、5/23付の幼稚園ブログをご覧ください。
オリーブの花言葉は、「平和」と「知恵」。
「平和」は、旧約聖書「ノアの箱舟」物語の中の“鳩とオリーブの葉”からであることをこれまでに幾度かお話をしてきましたので、今回は、「知恵」について、ギリシャ神話を紹介しましょう。
ギリシャのアテネという地名は、女神アテナに由来します。ギリシャ神話によると、この地方の守護神の座を巡って海の神ポセイドンと知恵の神アテナが争い、市民に喜ばれる贈り物をした方が守護神の座に就くことになりました。ポセイドンが三叉の矛で岩を打ち、海水の泉を沸かせたのに対し、アテナは大地に杖を突いてオリーブの木を芽生えさせました。その結果、人々は飲むことのできない海水の泉よりも、夏には木陰を作り、強い日差しから守ってくれ、また、油として食することもでき、寒い冬には火を灯し、暖をとることのできるオリーブを歓迎しました。その結果、知恵の神、アテナが勝利し、アテナがアテナイ(アテネの古称)の守護神となったのです。人々は日常の生活が安定し、平和に暮らせることを喜びました。
花言葉の由来を辿り、長い歴史を通じて平和と知恵のシンボルとして人々に愛されてきたオリーブの木が相愛の庭に加わったことをうれしく思います。
幼稚園の庭は、オリーブの他にも、桜、楓、藤、ハクモクレン、みかん、桑、ジューンベリーなどの木があって、四季折々、季節を感じ、景色や風、匂い、音、感触を楽しんでいます。その魅力は、街の人々とも分かち合っています。この春も、3月のハクモクレンや4月下旬の藤の花が道行く人の足を止めました。そして、私は、何人もの方から「見事ですね。」「写真を撮ってもいいですか?」と声を掛けられました。
幼稚園の庭は、いのちの満ちあふれる場。
子どもたちは、花が咲いたオリーブの木の横で、赤く熟したジューンベリーの木の実を食べています。
都会の住宅街にある幼稚園のちいさな庭で、木や花を見て季節の移ろいを感じ、小さな生き物と出会い、実った果実をみんなで食す。なんて、幸せなことでしょう!
6月の第二日曜日、プロテスタントの教会では「花の日・子どもの日」礼拝を捧げています。
1856年にアメリカのレオナード牧師が、子どもたちが神さまに愛され、教会に繋がって生活することを願い、特別な礼拝を行ったことが起源です。礼拝後、子どもたちは、花を持って、消防署や警察署、高齢者ホームなどを訪問します。
花が人々の心を和ませてくれるように、子どもがいることによって得られる明るさや元気は、何ものにも代え難い喜びです。子どもは、未来をつくるかけがえのない存在であり、社会の希望です。


「 見よ、それは極めて良かった。 」〔 創世記1章31節 〕