クリスマス礼拝と希望

相愛教会のクリスマス礼拝で以下のメッセージが語られました。
 「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムに行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。                             (ルカによる福音書 2:14~15)

 先の相愛幼稚園のクリスマス礼拝では、園児によるページェントがこのシーンを演じています。この時ばかりは、園児も厳粛な様子で、保護者の方々と共にキリスト・イエスの誕生をお祝いすることが出来ました。70年前の私もキリスト教幼稚園で、群れの中の1匹として羊の役を演じたことを思い浮かべ、懐かしさが込み上げてきました。幼稚園生活の1コマ1コマが基礎となり、心育まれて大人になって行くことを考える時、幼児期の体験は人としての土台を作る上でとても重要に思えます。
 今年度の理事会では、幼稚園児の減少が相愛幼稚園においてもここ数年続いていることについて審議検討してきました。
 幼稚園の対応としては、工夫を凝らした園児募集要項の作成、HPの活用、相愛幼稚園として大切にしている保護者の保育参加、園児の遊びを通して思いやりの心を育むこと等、様々な機会に呼びかけています。また、今年度の10月からは満3歳児保育を開始することとしました。一方、財政面の改善が図れるかもしれないとのことで、東京都が推進している子ども子育て支援新制度による「施設型給付幼稚園」への移行についても検討してみましたが、幸い財政面では現状でも問題ありませんので、当面「私学助成」のままで継続することと致しました。
 幼稚園運営についても変革期を迎えているといえるかもしれません。 
 武蔵野相愛幼稚園五十年史(1985年11月1日発刊)の「はじめに」の中に、第3代園長であった黒田成子先生が相愛幼稚園の保育精神を以下に記しています。

 「興味深いことに時代は変わり、保育方法や人々の価値観などはうつり変わっていきますが、保育を担ったどの時代のどの先生も、その当時の最新の保育にひたむきに打ちこまれた自負と信念とが感じられます。これらの不屈の精神を感じ取るとき、創立者白石トクと相通ずるものを感じさせられます。創立者たちが抱いたキリストの愛による相愛の精神はどのように世が変わっても不易のものとして遺されていくと思うのです。幼い日に相愛ではぐくまれたものが次の世にも伝えられていくことを願う者であります。」

 今まで相愛幼稚園の行事に参加して感じるもの、自由闊達の中にも思いやりのある園児たちと保育者との信頼感が相愛の精神として、正に現在の幼稚園に再現されているのです。
 2024年は、世界を揺るがしている紛争や災害等で苦難の中にいる人々には、一日も早い平和な日常と希望が持てる年と成ります様願わずにおられません。 
                                 〔 
理事長 片桐 牧雄 〕

 

                  「 喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 」
                        〔 ローマの信徒への手紙12章15節 〕

武蔵野相愛幼稚園

住所

〒180-0003
東京都武蔵野市吉祥寺南町2-31-4