子どもと共にある暮らし

 5月。大型連休の明けた幼稚園では、楽しいことや嬉しいこと、幸せなことがいっぱいありました。
 12日は「母の日」。
 年少・ひよこ組は、降園前にお母さんと集いの時を持ちました。ホールにいらしたお母さま方に何も持たずに着席するように声を掛けると、「ハンカチだけは持っていてもいいですか? 涙が出ちゃうかもしれないから…」と一人のお母さんがおっしゃると、次々に「私も!」「私も!」と一度置いたバッグの場所に戻って、ハンカチを手にするお母さんたち。
 そして、結果は…。我が子の育ちに感動し、母としての喜びに満ち、予想通り、ハンカチの必要な温かで幸せな時でした。

 また、午後は、年中・年長組が「母の日礼拝」を親子で守りました。
 礼拝後、ホールで待つお母さんに子どもたちは手作りのプレゼントを渡しました。

 得意げな子、気恥ずかしそうな子など、子どもたちの様子は様々でしたが、プレゼントを受取ったお母さんたちは、みんな幸せそうでした。
 翌週、一人の子どもが「(母の日のプレゼントを)お母さんが『ありがとう』っていってくれた。」と私に教えてくれました。その声を聞いた子どもたちは、口々に「僕も!」「私も!」と言いました。それから、「僕は、お母さんが嬉しそうにしてたのが、嬉しかった。」と、はにかみながら言った子もいました。なんて、幸せな関係なのでしょう!

 ところで、人間の脳には、心のバランスに大きな影響を与える「幸せホルモン」と呼ばれるホルモンが存在しています。
 その代表的な3つ、「オキシトシン」と「セロトニン」と「ドーパミン」は、「幸せホルモン」と呼ばれ、その名の通り、心を楽しく元気にしてくれる大切なホルモンです。
 「母の日」や豊かな自然の中で遊んだ野川公園での「親子遠足」など、園生活を通して、園児も、保護者の皆さんも幸せホルモンの分泌量がアップしたことと信じます。
保育者も同様ですが、さらに…。

       「風かおる きせつとなりました。ようち園の先生のみなさん、お元気ですか。
        わたしは、元気です。じつは あした だい三小学校で うん動会があります。
        わたしは80メートル走の17レースの5コースです。ダンスのばしょは、
        うさぎごやのもっと前のところです。
        黄色いキャップときいろいシャツをきています。むりをしなくていいです。
        たとえば、おしごと、赤ちゃんのおせわなど、いろいろおしごとがあると思います。
        もし来れたらでいいので、来てください。また どうそう会 いきたいです。」

 卒園生(小学三年生)が届けてくれた国語の授業で書いた「運動会の招待状」です。自分の気持ちを表しながら、相手を思いやる文面の招待状に保育者たちの「幸せホルモン」は全開でした!
 今、国会では、少子化対策の財源確保に関して、議論が紛糾しています。経済的支援は必要です。しかし、それと共に、少子化のトレンドに歯止めをかける鍵は、子どもと共にある暮らしの『楽しみ・喜び・幸せ』を感じられる社会環境をつくることにあるとつよく思います。
                                 〔 
園長 木﨑 曜子 〕

 

                 「 主はわたしたちを造られた。 」
                        〔 詩編100編3節 〕

武蔵野相愛幼稚園

住所

〒180-0003
東京都武蔵野市吉祥寺南町2-31-4