新しい時代に備えて

 

 今年は、新型コロナウイルス感染症の流行が収まらない中で迎える2回目の夏でした。どのご家庭も「人混み」と「熱中症」に気をつけながら、自宅での過ごし方を工夫し、帰省すべきか否か、逡巡しつつ、夏休みの日々をお過ごしになられたことでしょう。

 

 さて、幼稚園はこの夏、2階の管理棟、「ひまわりの部屋」と「コスモスの部屋」の改修工事を行いました。
 8月からの工事を前に、夏期保育最終日の朝、2階の部屋からテーブルを降ろしてくださったお父さま、降園時にバケツリレーで2階の荷物を運び出してくださった年長・ばら組の保護者の皆さま、ご協力ありがとうございました。
   8月ひと月をかけてのリノベーションでした。
 今回、この工事に関わってくださった建築士のK氏は、今から42年前に竣工した現園舎の建築の時にも関わってくださった方です。
 K氏は、「武蔵野相愛幼稚園は、私にとって、とても思い出深い建物です。愛着を持って、丁寧に使い続けていただいているのは、とてもありがたく嬉しいことです。そして、この度、42年前に関わった建物に再び関わらせいただき、感謝です。当時、園長であった黒田成子先生の『子どもに媚びてはいけない。原色は感性を育てない。子どもとは対等に目を見て話す。家庭では普通サイズの便器なのだから、幼稚園も幼児用便器である必要はない。』などの教えは懐かしく思い出されます。」と。

 

 住まいは、住む人の生き方を表すといわれるように、幼稚園舎は、建学の精神や保育の理念を表しています。
 創立以来変わることなく受け継がれてきた「互いに愛し合いましょう」というキリスト教の精神と「幼児教育は自発的な遊びの中で為されなければならない」とする幼稚園の始祖・フレーベルの思想によって武蔵野相愛幼稚園の園舎は、このような形をとるに至っています。
 若き日、現園舎の建築に関わってくださったK氏が、42年の時を経て、今回のリノベーションに関わり、私たちの希望に対し、丁寧に耳を傾け、すくい上げてくださったことを大変うれしく思います。
 子どもたちの育ちを語らう保護者会の場として、母の会の係の活動の場として、さらに、これからの時代、需要が増すであろう預かり保育に対応する部屋として、コロナ収束後の新しい時代に備え、暮らしやすさ、快適さ、機能性を兼ね備えた「ひまわりの部屋」、「コスモスの部屋」となりました。

 

 42年前、園舎の落成時、設計者・吉岡亮介氏は、「もし、この建物が今後長きにわたって真に生き生きとした子どもたちを育てるお役に立ち続けることが出来れば、設計者として感謝のほかありません。」と願いを述べました。
 その願いは今や現実のものとなり、子どもたちだけでなく、保護者や保育者にとっても生き生きとした幸せな時を紡ぐ場となっています。
 COVID-19の一日も早い収束を祈りつつ、幼稚園は、ここで過ごした者が、繰り返し立ち返って憩い安らぎ、生きていく勇気を取り戻す心のふるさとでありたいと願っています。

                           〔 園長 木ア 曜子 〕

 

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聖書のことば

「 わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい 」

                       〔 ヨハネによる福音書13章34節 〕