讃美歌は私たちの歩みの力

 

「ハレルヤ。
 わたしたちの神をほめ歌うのはいかに喜ばしく
 神への賛美はいかに美しく快いことか。」[旧約聖書 詩編147篇1節]


 相愛幼稚園では、毎年2月の初めに「さんび礼拝」を守ります。今年は、2月4日の木曜日ですが、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言下のさんび礼拝につき、いつもの年よりも礼拝でうたう讃美歌の曲目が少なめで、お母様方のコーラスもお休みです。感染症が収束して、また、たくさんの讃美歌をうたって、神様への感謝や喜び、感動や信頼を表す礼拝を捧げたいと心から望んでいます。

 

   昨秋、一人の女優がドラマの中でうたった讃美歌が大きな反響をよびました。
 昭和の大作曲家・古関裕而が主人公のモデルとなったNHKの連続テレビ小説「エール」。主人公・裕一の妻・音の母親・関内光子(演:薬師丸ひろ子)が、讃美歌『うるわしの白百合』を歌う2020年10月16日放送の90話でのことでした。
 このシーンは、当初の台本では、太平洋戦争中、愛知県の豊橋で暮らす光子が空襲を受け、何もかもが焼けた、見るも無残な焼け跡で、「戦争の、こんちくしょう! こんちくしょう!」と唸りながら地面を叩くことになっていました。
 しかし、光子演じる薬師丸ひろ子は、「地面を叩いて唸るのではなく、讃美歌『うるわしの白百合』を歌うのがこの場面に適当ではないか。百合は復活の象徴。今を生き抜き、前を向いて頑張ろうという復活の思いが込められている讃美歌を。」と提案したのです。


 1.うるわしの白百合 ささやきぬ昔を
   イエス君の墓より いでましし昔を   
   うるわしの白百合 ささやきぬ昔を   
   百合の花 ゆりの花 ささやきぬ昔を
 2.春に会う花百合 夢路よりめさめて
   かぎりなき生命に 咲きいずる姿よ
   うるわしの白百合 ささやきぬ昔を
   百合の花 ゆりの花 ささやきぬ昔を


 無伴奏で歌われた「うるわしの白百合」が聴く者の心の深いところで響きました。
 この讃美歌は、薬師丸ひろ子の母校の創設者夫人の愛唱歌で、この学校に通う生徒・学生たちにとって最も親しみのある讃美歌なのです。都立高校出身の薬師丸ひろ子が進んだ大学で、この讃美歌に出会い、歌い、心の中で生き続け、30年以上経った今、時を得て人々の心に深く響くものとして届けられたことに讃美歌の力と神様の働きを感じます。
 小さい時に喜んでうたった歌は、いつまでもその人の心に残ります。幼稚園で歌う讃美歌の中には、歌詞が難しくて、子どもには理解できないのではと思われる讃美歌もありますが、繰り返し歌うことで記憶に刻まれ、将来、そのメッセージが必要になった時に記憶の中から蘇って、生きる励ましを与えられるということがあるのです。
 今日も心弾ませて讃美歌をうたう子どもたち。
 どの歌がこの子たちの歩みを支えるものになるのでしょう。
 私は今、さんび礼拝を前に楽しい想像を巡らせています。

                           〔 園長 木ア 曜子 〕


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聖書のことば

「 愛は、すべてを完成させるきずなです 」

                〔 コロサイの信徒への手紙3章14節 〕