テーブルを買い足しますか?

 

 予報通りの暑い夏、コロナと熱中症に注意を払いながら潜り抜けた2020年の夏休みでした。
 9月も気温が高く、残暑が厳しいと予想されていますので、熱中症の予防と感染症対策を講じながら、子どもたちの育ちの場を保障していきたいと思います。


 さて、新型コロナ感染防止の指針に、他者との距離を保つ「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」確保の重要性とその効果が示されています。
 しかし、このソーシャルディスタンスという言葉は、人とのつながりの減少により、社会的な分断をイメージされるとして、WHO(世界保健機関)では、「フィジカルディスタンス(身体的距離)」という言葉を用いるように推奨しています。
 ま
た、国のコロナ対策分析の有識者会議のメンバーである京都大学の山中伸弥氏は、「思いやりディスタンス」という言葉で表現しています。

 こちらは、幼稚園の“思いやりディスタンス”。
 一学期は感染症対策として、対人距離を保つために、お弁当の時間になると、午前中に帰った年少組のテーブルや倉庫内のテーブルなど、幼稚園中のありったけのテーブルを出して、年中児と年長児の座席を確保していました。
 9月になり、年少組もお弁当が始まると、「今までのテーブルの数では足りない?」と、新しいテーブルの購入について検討しました。

 しかし、私たちはテーブルの購入をしないことにしました。
 なぜなら、お弁当の時間と場所をそれぞれのク
ラスで話し合い、調整して設定すれば、この問題を解決できると考えたからです。


 「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、 
  へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた
者と考え、
  めいめい自分のことだけでなく、他
人のことにも注意を払いなさい。」
                    
(フィリピの信徒への手紙2章1節〜4節)


 パウロはフィリピの教会に対して、「めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい」と語りました。この言葉は、今を生きる私たちにも同じように語りかけられています。

 互いに思いやり、工夫しながらの生活は、誰かを犠牲にして行わなければならない行為ではなく、みんなで暮らす場をみんなで築くという基本的な営みです。
 互いの思いやりに満ちた人間関係の中で育つ子は、いざという時、危機の時にも力を発揮する良い共同体を築いていくことの出来る人になれると信じます。


 幼稚園の二学期が始まります。
 誰もが経験したことのない時を私たちは歩みます。
 互いに愛し合い、今までの発想にとらわれず、しなやかに、そして、たくましく、今を歩んでいきたいと願っています。
 全園児がそろって過ごす時間の中で育ち合う子どもたちの姿も楽しみにしています。
 今学期もよろしくお願いいたします。

〔 園長 木ア 曜子 〕 


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聖書のことば

「 わたしはあなたがたを友と呼ぶ。」

                〔 ヨハネによる福音書15章15節〕