希望と喜びの原体験

 

 7月の終わりに武蔵野市役所子ども政策課から「幼稚園につきましては、夏休みのところ大変恐縮ですが、11月に開催する『第13回子育てフェスティバル』において園紹介をするパネルを新規作成するか、昨年のものを使用するか確認をさせていただきます。今週中にお知らせください」
という連絡がありました。

 私はこの知らせを受けて、年度始めに決めた 「園紹介パネル」の作成担当教諭に
「どうする?」と問いました。
 すると、担当のS教諭は間髪を容れず「新たに作りましょう!」と答えました。


 パネル作りにはアイデアも時間も労力も必要です。年度半ば、子どもたちの育ちの充実期、そして、行事も多い秋に「作る? 作らない?」の選択ができるのであれば、「作らない」を選ぶこともできたのです。しかし、「新たに作ります」と答えたS教諭の心意気を私は大変嬉しく思いました。

 

 

 「子どもから出発し、子どもと一緒につくる保育」に“昨年同様”は
ひとつもありません。
 運動会のつなひきも大玉ころがしもリレーも種目は毎年同じでも、毎年毎回違うものであり、クリスマスに子どもたちが捧げるページェント(降誕劇)もストーリーは2000年前から変わりませんが、毎年毎回同じものはひとつとしてありません。

 子どもの生活は物語に満ちあふれ、おもしろいことがいっぱいで話題に
事欠きません。
私たち保育者は毎年違う子どもたちに出会い、「子どもの学びの物語」を紡いでいるのです。それは、とても楽しくて幸せな仕事です。

 

 

 “教育は人である”といいますが、どのような先生と一緒に過ごすかによって子どもの生き方はずいぶんと違ったものになりましょう。「この先生と一緒にいると楽しいことがありそう、ドキドキワクワクする」というような子どもの思いと響きあえる保育者でありたいと思います。子どもたちの発想に何でもブレーキをかけて、一緒に楽しめない大人、ドラマが生まれるきっかけを摘むような大人であってはならないと
思っています。

 

 

 そのために子どもと生きる保育者は「直観的応答力」を磨かなければなりません。

 応答する能力=responsibility

 responseとability

 人の求めにどのように応えられるか…

 子どもの要求←→保育者の直観的応答力

 子どもは受けとめられる心地よさ、相手を受けとめる心地よさを繰り返しながら、創造的に生きる力をつけていくのです。

 

 夏休みが終わって二学期が始まりました。 子どもの思いと保育者の願いを上手に繋げながら、子どもの中に生きることへの希望と喜びの原体験を育てていきたいと願っています。



〔 園長  木ア 曜子 〕



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聖書のことば

「かみに そだてられて せいちょうしてゆくのです」

コロサイの信徒への手紙 2章19節